日本史上最も最悪な単独火災【布袋座火災】

1943年3月6日

なぜ今回これを取り上げたかというと、私が北海道に住んでいるということ、そしてこ

の事故が、単一建物の火災としては日本史上最悪であるということ、死者が２０８名である

ということです。

ではなぜこのような大惨事になってしまったのでしょうか？その経緯を見ていきます。

1943年という年は敵性語追放等が行われた年で徐々に戦争の色が濃くなってきた年でし

た。この敵性語追放とは日本と戦争をしていた国の言葉を排除しようという動きで、例　

えば野球のセーフがよしとなったりアウトがひけと言われていました。こういった中で

1943年に産業団体法が成立し産業組合などが解散して、農業会が成立していきました。

（この農業会は国の命令は絶対に聞かなければならず、大変農家の反発があったそう）

倶知安町も農業会ができ、事件当日の3月6日は農業会に変わることをを記念する式典と

それに関する映画を上映する日でした。映画上映は2回行われました。

1度目の昼の映画上映は何もなく終了しました。そして2回目夜の映画上映。そこで事件

は起きたのです。当時映画フィルムというのは可燃性が強くとても燃えやすいという特

性があり、たびたび火事が起きています。さらに当時映画は娯楽とされあまりみられま

せんでした。なので町民がたくさん集まり賑わいがあったといいます。そんな中で2度

目の上映が始まりました。2回目の上映中突如観客の頭上に火の粉が飛びました。火の

ては一気に出口に回り観客は一斉に非常口に駆け込みました。しかし倶知安では雪がひ

どくかなりの雪が降り積もっていました。そのため非常口は雪でふさがれ逃げられず、

非常口に集まった人々はもみ合いになりそのせいで窒息死した人もいるそうです。当然

窓もふさがれ映画館は密閉されてしまったのです。（奇跡的なに生還された人もいる）

さらに、消防の防火作業が雪によって遅れてしまい救助も難航しました。このようなこ

とが相まって死亡者が208名にもなってしまったのです。

今回紹介した内容は倶知安町に記念碑として建てられているので、機会があればぜひ訪

れてみてください。

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